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半田印刷について考える(その1)

SMT
リフロー工程に於ける品質不良の原因の内80%が半田印刷に因ると言われている。(中には90%以上に及ぶPCBAも)
近年、印刷機の性能競争も一段落し、以前付帯装置であった印刷検査機に品質保証を委ねる傾向にあり、AOI共々実装工程
の主役に迫る勢いである。

この傾向を否定するつもりは無い。が、何か忘れては居まいか。

いくつかの実装工場を見て感じているのだが、共通して言えることは、メタルマスク加工業者に対して開口率、アパーチャ
についての要求はそれなりに行っているが、加工精度、表面粗さ等の指示が皆無である。加工業者から受け取った後も
何らチェックもせずそのまま使用。不良が発生しても印刷機パラメータ(自動クリーニング等)再設定程度でお茶を濁している。
印刷状態(品位)が良かろうが悪かろうが印刷検査機でOKと出ればお構いなし。
安定した印刷状態を継続したいのであれば基本中の基本であるメタルマスクの精度に気を払うべきと考える。
製法としては現在レーザー加工がメインであるが、半田印刷ノウハウの無い加工業者に任せると精度、表面粗さへの配慮は
無く、意図した品質が確保できないのである。

写真10.5mmピッチコネクタリード部の半田量バラツキと半田抜け不良(角発生)状態である。しかしユーザーとしては印刷
検査機が「OK」と判断しているので何ら改善策を取っていない。しかしこのラインでは自動クリーニングのインターバルが短く、
手動でのクリーニングも30分に1回実施している。にもかかわらず工程品質はさほど改善されずにいる。

写真2は0.5mmピッチコネクタリード部のメタルマスク断面である(Cross Sectionという手法)が、簡単に説明すると。
加工指示内容=厚さ150μm、アパーチャサイズ(開口幅)200μm、テーパー指示無し。
結果=厚さ140.24μm、アパーチャ(スキージ面)208.46μm/同(基板面)221.72μm=>テーパー13.26μm
テーパーのバラツキは大きいもので10μ程度の差があり、テーパー角度が不揃いであることが判明。
理想を言うならば=厚さは150μ±5μ、アパーチャ(スキージ面)200μ±5μ、同(基板面)205μ±5μ。テーパー10μ以下。
テーパーバラツキ以下。
更に今回計測しなかったがアパーチャ断面の表面粗さについて、現状の加工時間及び加工精度から推測するに
7
10μm程度と考える。(これについては機会を見て検証する予定)

レーザー加工メタルマスクの加工精度改善には、高品位レーザーの採用、加工時間見直し、研磨処理等により可能である。
表面粗さも710μから1程度まで改善可能である。これにより不良低減、クリーニング回数改善に結びつく。

小生が今感じていることは、実装工場始めとした製造現場で発生原因追求よりも流出防止に腐心している傾向にある。
製造の醍醐味は源流から不良を根絶(改善)した時である。

小生の独り言が改善の一助になれば幸いである。